【基礎】資産形成で大事な考え方!リスクを分散する
リスクとリターンの関係
リスクとリターンは表裏一体の関係にあります。大きなリターンが見込めそうな投資であるほど、値動きの振れ幅も大きくなり、不確実性が高くなります。つまり、大きな利益につながる可能性もあれば、大きな損失をうむ可能性もあることになります。
リスクとリターンの関係については、資産形成の考え方のなかでこちらの記事で詳しくお伝えしました。
→https://money-room.jp/archives/528
今回はそのリスクを抑える方法についてお伝えします。
リスクをおさえるには?その方法
投資にはある程度元本割れをしてしまうリスクがありますが、このリスクをある程度コントロールすることができます。それは分散投資を行うことです。分散の仕方にも、銘柄分散、業種分散、国・地域分散、資産分散、時間分散などがありますので簡単に説明していきます。
銘柄分散
投資対象の銘柄を分散するのが銘柄分散です。
例えば、自動車業界に投資をしようと思ったとき、トヨタ自動車の株式のみを購入すると、トヨタ自動車のみの影響で損益が決まってきます。
一方で、トヨタ自動車、日産自動車、いすゞ自動車と3社に同じ金額ずつ分散した場合は、特定の一社の業績の影響を低くして、リスクを低下させることができます。
業種分散
業種分散は、異なる業種の企業に分散して投資をすることです。
例えば、2020年のコロナウイルスの影響で海外からの観光客を目当てにしていた観光業やホテル業は特に大きな打撃を受けましたが、一方でマスクや消毒薬などを生産している会社は需要が高まり売り上げが上がったところも多かったでしょう。このとき、観光業やホテル業だけでなく、マスクや消毒薬などの生産をしている会社にも投資をしていたら、安定的なリターンを期待できます。
国・地域分散
株式や債券を購入する時には、日本国内のものだけでなく海外のものを購入することもできます。
様々な国や地域に分散して投資をすれば、日本国内の経済が低迷しているときも、世界では経済が好調な国や地域もあるはずなので、リスクを軽減することができます。
資産分散
投資では「1つのカゴに卵を盛るな」という言葉があります。
もし、手元に卵が10個あったとして、それをすべて1つのカゴに入れてしまうと落とした時にすべて割れてしまう可能性が高くなります。でも、2つのカゴに5個ずつ分けておけば1つのカゴを落としてしまったとしても5個は無事に残ります。また、5つのカゴに2個ずつ分けておけば1つのカゴを落としても8個は無事に残ります。
これを投資に当てはめるなら、例えば株式だけに投資するのではなく、株式、債券、不動産投資信託(REIT)などの特徴の異なる資産に分散することです。
時間分散
もし、手元に1,000万円があったとして、それを一度にある会社の株を1000株買うことに使ったとしましょう。もし、株を買ったタイミングが悪く、直後に株価が大きく下がってしまったら、大きな損失を被ることになります。
でも、資金は同じ1,000万円で何回かに時期を分けて株を購入していたら、高値で買ってしまうリスクを抑えることができます。
時間分散の中でも定期的に定額を購入していく方法をドルコスト平均法と言います。
詳しくは別の記事で紹介しますので楽しみにしていてください。(近日公開)
まとめ:分散投資はリスクをおさえる効果がある
分散投資は、投資の対象や投資のタイミングを多様化させることで、運用にはつきものの価格変動のリスクを抑えて安定的なリターンを目指す方法です。もちろん、分散投資をすればリスクがゼロになるというわけではありません。
運用にはリスクがあることを踏まえながら、上手に資産形成をしていきましょう。
(マネーroom編集部)
お金の勉強ができる「90秒お金の勉強」
お金について1トピックにつき90秒で学べます。
テーマは家計・住宅・保険・運用・税金など、知っておきたい得するお金のハナシや、なかなか聞けないお金の疑問について。
金融初心者向けに難しい話は一切なしで、分かりやすさを重視してお金の専門家であるファイナンシャルプランナーがお話ししています。