【基礎】住宅ローン控除とはどんな制度?

住宅ローン減税、住宅ローン控除などと言われる、「住宅借入金等特別控除」制度が3年間延長されました。(以下、記事内では「住宅ローン控除」と記載します。)
延長した制度について中身を見る前に、もともと住宅ローン控除がどんな制度なのかを確認してみましょう。
簡単に概要を説明すると、個人が住宅ローンを利用してマイホームを購入したりリフォームをしたりする場合に、一定の条件を満たすと、税金の負担が軽くなるものです。条件の詳細を見てみましょう。

住宅ローン控除利用の条件(概要)

  • 購入した物件に6ヶ月以内に自らが住んでいること
  • 登記簿上の床面積が50m2以上であること
  • 床面積の1/2以上が居住用スペースであること
  • 合計所得金額が3,000万以下であること
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること

対象になる住宅

マンションでも一戸建でも対象になります。
ただし、新築と中古では条件が異なり、中古の場合は上記の条件に以下が付け加えられます。

  • 耐火建築物*の場合は築25年以内であること
  • 耐火建築物*以外(木造など)の場合は築20年以内であること
  • 生計が同じ親族からの購入でないこと
  • 贈与されたものでないこと
    *鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造など

などが主な条件となります。

全体の概要

住宅ローン控除は原則、10年間にわたって年末の住宅ローン残高の1%が所得税から控除される仕組みです。
消費税が10%引き上げされたことに伴って、条件に該当した場合には控除期間が13年に延びることになりました。

住み始めた時期2014年3月
*消費税5%適用
2014年4月〜
*消費税8%適用
2019年10月〜2020年12月
*消費税10%適用
控除できる期間10年10年13年
控除率1%1%1%
1年の最大控除額20万円

*ただし、長期優良住宅などの場合は30万円
40万円

*ただし、長期優良住宅などの場合は50万円
[1~10年目]
40万円
[11~13年目]
★下記参照
1年の住民税から控除上限額9.75万円
(前年度課税所得×5%)
13.65万円
(前年度課税所得×7%)
13.65万円
(前年度課税所得×7%)

★部分

11~13年目は次の2つを比べて少ない方の金額が3年間控除されます。

①住宅ローン残高または住宅の取得対価(上限4,000万円)のうちいずれか少ない方の金額の1%
②建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

住宅ローン控除の計算例

住宅ローン控除は「年末の住宅ローン残高の1%」か「最大控除額40万円(居住開始時期や住宅の種類によって金額は上記の通りの額)」のどちらか小さい方の金額が控除できます。

住宅ローン控除の具体例を見てみましょう。

例1:ある年のローン残高が6,000万円だった場合。
6,000万円×1%=60万円となりますが、上限が40万円となりますので、所得税から差し引くことができる金額は40万円になります。

例2:ある年のローン残高が3,000万円だった場合。
3,000万円×1%=30万円となります。この場合は、上限が40万円までですが、計算金額の方が小さいので30万円となります。

例3:住民税から控除する場合
ローン残高が3,000万円だった場合、控除できる額は例2の場合と同様に30万円となります。しかし、もしその年の支払うべき所得税が10万円だとした場合、所得税から控除しきれない20万円分は翌年の住民税から控除することになります。ただし、住民税から控除できる金額も上限が136,500円(前年の課税所得金額の7%)と決まっています。なので、ここで控除できる金額は10万円+136,500円の合計236,500円となります。

・ローン残高3,000万円

  →住宅ローン控除可能額30万円

・その年の支払うべき所得税10万円

・翌年の住民税20万円

 =控除可能額:所得税10万円+住民税13,6500円=23,6500円

住宅ローン控除申請の流れ

住宅ローン控除を利用するには確定申告が必要になります。

住宅を購入して入居した年の翌年の確定申告で必要書類を添付して申請します。例えば2020年の8月に住宅を取得したならば、2020年の確定申告、つまり2021年3月15日締め切りまでの確定申告に申請します。

会社にお勤めの場合は、初年度だけ確定申告を出せば、2年目からはローンの残高証明書を提出することで確定申告をせずとも、年末調整だけで控除を受けることができます。

住宅ローン控除の延長は期間限定

消費税10%に伴い、控除期間が3年延長されました。ただし、これは上記の表にも記載の通り、消費税10%の住宅を購入し、2020年12月までに居住を開始した人のみが対象となっています。

消費税8%の住宅を購入したり、消費税がかからない中古住宅を購入したりしたり、消費税が10%の住宅でも2021年以降の場合は、従来通りの10年間の住宅ローン控除になります。

まとめ:住宅購入を検討するなら住宅ローン控除についても知っておこう!

まずは賃貸に住むか、住宅を買うかを迷うところかもしれません。家を買うと決めたなら、住宅ローン控除についても知っておきましょう。

(マネーroom編集部)

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